EUのアフターズ (魔術師 奥村)

EUには、インナー6と呼ばれる盟主国があります。EUの、いわゆるいいだしっぺで、仏、独、伊とベネルクス3国がその6か国です。

他の22か国は、インナーに対してアウターとはいいませんが、アフターには違いありません。特に英国は、最初から入ろうとしていたにもかかわらず仏の反対があって参加できなかった経緯があります。要するに仏英は、仲の悪い国なんです。

その割にはドーバー海峡をトンネルでくり抜いて地続きにするなど、大人の付き合いをしているのはさすがの成熟さも持っています。

EUは28か国で構成されていますが、いずれ英国が離脱するので1か国少なくなります。
しかし、EUに加盟を希望する国々はたくさんあります。

モロッコは早くからEU加盟の望んでいたし(1987加盟申請)、トルコもEUの前身のEECと連合協定を締結し1987年にEU加盟申請をするなど、かなり前からEUへの加盟を望んでいました。

モロッコはアフリカ大陸であるという理由で却下され、トルコは宗教上の嫌悪感もあってアジアだからという表向きの理由をつけられて加盟できずにいます(トルコはまだ却下はされていない)。

ところでトルコといえばギリシアと仲が悪いことで有名です。食べ物も民族も似たようなものですが、隣国同士だったこともあり、歴史的にも宗教という決定的なものが違うこともあって御多分に漏れず戦争が多く、やはり英仏のいがみ合いと似たものがあります。

先週から今週にかけて、トルコに滞在しました。経済や相場の状況を自分の目で確かめたかったからです。

トルコは広大な国で、東側はISが支配する地域と接しており東側中心に国土全体の1/3はテロが頻発するちょっと怖い地域です。

西側はブルガリア、ギリシアと接していて、首都イスタンブールを中心に栄えています。しかしサッカーの試合などは、テロが怖いのでちょっといきづらい感じがあります。

丁度先週は、本田選手がトルコの強豪チームに移籍するのではないかとニュースされましたが、現地でもちょっとしたニュースになっていました(移籍話は流れたそうです)。
さて、相場の話にもふれましょう。

ギリシアやトルコは、EU諸国の株式に比べ出遅れており、案外割安なまま放置されています。この半年の株式市場のパフォーマンスは上々です。どちらの国もこの半年で15%以上、上げました。

EUの中でもスペインやイタリアは総じて経済不安が理由で割安であったため、その反動に加えEU自身が盤石に見えてきた理由も手伝いこの半年はパフォーマンスは上々です。特に5月まで一気に上げたのですが、この2か月間は調整が続いており、今から投資して間に合うかどうかは、分析する価値があります。

こうした国々への投資は、今後のユーロの強含みを予想する人には、通貨ヘッジなしでインデックス買をいれることで通貨と株の2重取りが期待できるでしょう。

それでは、また次回お楽しみに。