半導体セクターの下落が大きなカギ(スズカズ)

水曜日、日本では株価が大きく下落しました。日経平均は長らく続いた保ち合いレンジの下限を下放れたかのような値動きです。

北朝鮮が核弾頭の開発に成功した、とのニュースを外電が伝えたことがきっかけとなっています。

休暇中のトランプ大統領は強い口調で北朝鮮を非難したことで、世界的に警戒感が強まり、株価の下落に拍車をかけた模様です。

日経平均は5月以降、長らくガチガチの保ち合い相場を続けてきましたが、そもそも5月以降に保ち合い相場に入ったきっかけも、おそらく北朝鮮問題がクローズアップされたことと無関係ではないと思います。

日本のGW明け、北朝鮮が威嚇のためのミサイル発射を強行し始めた時期と重なります。世界最大の地政学的リスクはやはり無視はできません。

ただ、株価下落の要因を北朝鮮問題だけに限定してしまうのも危険です。

日経平均採用銘柄の中で、水曜日の下げの目立っている銘柄は値がさのハイテク株にかなり集中しているからです。

ファナック(6954)、京セラ(6971)、アドバンテスト(6857)、横河電機(6841)、信越化学(4063)、SUMCO(3436)。このあたりが大きく下落しています。

ちょうど半導体の市況(半導体株ではありません、半導体そのものです)の下落のタイミングと重なっています。

DRAM市況は8月1日に短期のピークをつけました。

一番最近のボトムは5月末、そこから大きな上昇波を描き、すでに20%近く値上がりしています。この間に世界的な半導体関連株の上昇、ひいては米・ナスダックの上昇が起こりました。

それが今、ひとまず反転期を迎えつつあるようです。ハイテクセクターは当面、調整局面入りとなりそうです。

それは値がさ株のウエートの高い日経平均の調整に直結します。

北朝鮮問題とはまた別に、この部分での下押し圧力が加わりそうです。

ただしそれは、上がったものが下がる、というリズムの問題ですので、短期調整のあとは再び上り調子を取り戻すことが考えられます。

以上(スズカズ)