3連休前、ハイテク安が続く、堅調なのは小売(スズカズ)

【2017年8月10日(木)東京:3日続落】

日経平均:19,729.74(-8.97)(-0.05%)

東京株式市場、3連休前の週末は切り返せずに終わりました。

みずほフィナンシャルグループ(8411)の下放れが示すように、銀行・生損保・証券を中心に軟調な動きが強まっています。

NY市場の動向に敏感なところでは、信越化学(4063)、ダイキン工業(6367)、ファナック(6954)も徐々に厳しい値動きに変わってきました。

警戒していたのは半導体関連株を中心とするテクノロジー業種ですが、ここではシリコンウエハー世界第2位のSUMCO(3436)、CCD世界首位のソニー(6758)が不安定な状況となりました。

1か月先回りで決算発表の洗礼を受けていた小売セクターの株価がしっかりしている点が救いとなっています。

(良品計画、ニトリ、くらコーポ、ゲンキー、ウエルシア、トリドール、ツルハHD、壱番屋、マツキヨ、ゼンショー、ココカラファイン、ビックカメラ、上新電機、など。)

マザーズ指数が下げをリードしました。マザーズに上場した直後の小型成長株の決算内容が思ったほどよくない、というのが下げの主因です。

現地木曜日のNY市場で、NYダウ工業株が▲204ドルの続落(▲0.93%)。NASDAQは▲135(▲2.13)とかなり大きく下落しました。

もともと株価が最高値の水準にあったところへ、北朝鮮の核弾頭開発をめぐる情勢がどちらに転ぶかわからなくなってきたことから、買いを入れる手がかりが見つからない状況になってきたようです。

ダウ採用銘柄では、キャタピラー、ウォルマート、ディズニーの下げが目立っていますが、やはりここでもGS、JPMなどの金融株が値を切り下げています。

そしてここでもテクノロジー株の行方が気がかりです。

アップル(▲3.2%)、AMD(▲5.5%)、エヌビディア(▲4.3%)など、テクノロジー株の主力は軒並み大きく下落しました。

ほかにもテスラ(▲2.2%)、アマゾン(▲2.5%)、フェイスブック(▲2.2%)、アルファベット(▲1.7%)、マイクロソフト(▲1.5%)となっています。

北朝鮮は8月8日、「グアム周辺に弾道ミサイルを発射を検討している」と発表。9日にはミサイル4発が「島根県、広島県、高知県の上空を通過する」という具体的なプランまで明らかにしました。

このような北朝鮮の挑発に対して、米国政府も神経をとがらせている模様です。NBCテレビは、北朝鮮に対する先制攻撃の一環として、「グアムの基地に配備したB1爆撃機で爆撃する準備を国防総省が整えた」と報じたと言います。

日本はお盆休みに入るため、金曜日の海外市場の動きが非常に気になります。

NYダウの木曜日の終値は21,844ドル。75日移動平均線は21,337ドルです。

▲3%下方かい離で20,662ドル、▲5%下方かい離で20,270ドル、現時点ではこの付近を最初の下値メドとしておきます。今年4月以降の上昇期のレンジです。

それでも現値と比べれば、1,000~1,500ドルくらい下方に位置します。あと2週間ほど、落ち着きどころを探す状況でしょうか。

以上(スズカズ)