【2017年8月21日(月)東京:円高の進展を不安視する週明け】
日経平均:19,393.13(▲77.28、▲0.40%)
週明けの東京株式市場は一日を通して軟調な動きでした。
先週末のNY市場が一向に下げ止まりの気配を示していないため、これは仕方のないところです。
下落の目だったところでは、地銀、証券、生損保の金融セクター。それにテクノロジー株です。NY市場の下げの主導グループとほとんど同じでした。
半面、好決算と高成長が期待される小型株は幅広く上昇しました。これも先週までの展開とまったく同じです。
大化け銘柄が出やすい、業績相場が続きそうな気配ですが、ただしそうなったらそうなったで、選別物色の技術が問われるむずかしい展開となります。
日本はこのまま行けば、円高トレンドがますます強まります。
・米国の経済が思ったほどよくない
・したがってインフレ期待が膨らまない
・FRBは利上げを急がない
・一方でバランスシート調整はやってくる。
・トランプ政権の求心力は急速に低下する
・トランプノミクスは実現性がますます薄れる
・減税も公共投資も実施できない
これらの懸念材料が具体的になりつつあり、それがいずれも円高・ドル安につながる要因となってきます。
米国株式市場が急落することは避けられそうですが、かといって再び高値を更新するような日も、すぐに訪れることはないでしょう。
米国は緩やかな下落基調がしばらく続くことになるのでしょうか。日経平均もそうなると上値が限られてきます。
決算内容のよかった銘柄、リチウムイオン電池、人工知能、省力化投資、ビッグデータ、ブロックチェーン、クラウドに関連する個別銘柄を物色する日々が続きそうです。
以上(スズカズ)