バブル期を超えたバフェット指数 (魔術師 奥村)

本日(10.17)も日経平均は絶好調でした。

なぜ、いまこんなにも良く上がるのでしょうか?

米株がよくて、企業業績も好調ということは以前も書きました。

さらに加えるなら、トレード戦略上のものですが、短期的な日経平均の買い戻しが、直接の理由に挙げられるでしょう。

日経平均をTOPIXで割ったものを、NT倍率といいますが、6月9日の12.5倍をピークに下げ続け、9月8日に12.096倍まで下げました。2013年8月以来の低さで、簡単に言えば日経平均が割安、TOPIXは割高でした。

9月8日をボトムに11日から反転をはじめ、日経平均がTOPIXに対し急激に上がりはじめてきいます。昨日10.27引けの時点で12.37倍。これはつまり、TOPIX先物を売り、日経平均先物をかう、あるいは日経平均の構成銘柄で比率の高い株式を買う、ということになります。

東証一部の時価総額は本日引け時点で635兆円。上場株式時価総額(東証一部だけではない)を一国のGDPで割ると、有名なバフェット指数が出ますが、122倍を超えてきました(米国は150を超えています).

一般には、100を超えると割高とされています。この見方は、いろいろな解釈がありますから一概に100を超えると割高とはいえませんし、そもそも、株価や時価総額は成長するものですから、基準を100に置くという解釈も怪しいのですが、何らかのシグナルにはなるでしょう。

実際、2015年1月と、2015年11月は、日本株はバフェット指数115程度まで上がり、その後100を割り込む水準に下落しました.昨日のバフェット指数122は、1989年バブル以来の最高水準です。

来週は、ECB理事会があり、金融緩和縮小案が提示されそうな気配もあり、今週後半から市場も感じ始める可能性があります。これは、ドル売りユーロ買いを伴うことになるので、ドル売りの流れは円に対しても起こり、円高方向の可能性が出てきます。

そんなことをきっかけに、急な上昇相場の流れは案外長続きしていますが、今週で一服するのではないか、と考えています。

 

では、また次回お楽しみに。