おはようございます。
いま、モスクワに滞在しています。
先週から今週の相場は示唆に富むものでしたので、相場コメントします。
最初にブログらしく旅行の感触を述べておきますと、ロシアは初めて来る外国なので、よく知らない国でした。
一応予備知識としてwebなどで調べてみたのですが、数年前は世界の首都の中でも物価がトップクラスだったので覚悟していたのです。
ロンドンやニューヨークの物価を覚悟していたのですが、実際に来てみると、最も高いモスクワでもそれほどではありません。命の危険を感じる治安の悪さも全くありません。
覚悟しすぎで肩透かし。
これは、後述する先週までの相場と似た展開だったと言えます。
気候は最高です。
今回のワールドカップの会場は、13箇所(12都市)に分散していますが、南部の黒海に面したロストフ・ナ・ドヌとソチは猛烈な暑さだったようです。
しかし、他の10都市の会場は涼しく、残る試合は全て涼しい会場で開催されます。既にサンクトペテルブルグで開催されたベルギーVSフランスが終わったばかりですが、僕は本日、モスクワで開催するもうひとつの準決勝をみようと思います。
(決勝は、チケットがなかなか手に入らないので、難しいのです).
さて、そんなロシアの印象が、なぜ先週までの相場と似た展開だったのでしょうか。
先週は、大いに下げた相場でしたね。恐怖を感じる水準まで下がりました。
それが、今週に入り戻してきました。
米中の関税合戦における市場の感応度が鈍くなったためです。
こうした事を説明するために、僕が時々引用するのがこれです。
‘人は目に見えない恐怖を恐れる’
‘その恐怖は人の五感を鈍らせ、判断を誤らせる’
(バットマンビギンズより)
バットマンビギンズは、バットマンの誕生以降3話シリーズの映画の第1作目です。
関税報復合戦がいざ始まってみると、特に楽観できる材料が出たわけでもないのに相場は戻し始めました。
目先の動きは予想通りの動きになっており、今後を予測する情報がどんどん出現して、なんとなく、目に見えるようになったためです。
そうなると、相場は安心して(実際には投資家が安心するわけですが。。)戻るのです。
何こそ起きるかわからない、という恐怖が起こる瞬間が最も下がるのです。ブレクジットの決定瞬間しかり、トランプ大統領の誕生瞬間しかり。
覚悟しすぎで肩透かしと共通点がありますね。
こうしたことは、今後も起きるはずです。よく記憶しておくと良いと思います。
加えて、今回に関しては、中国株が下落し、その他のアジア株も巻き込んで全体が下がりました。
こうした時、流動性が低い(あるいは決して公正なプロセスとはいえない値決めによる株価形成がある)アジア市場の代わりに日経先物を代替商品として先物をヘッジ売りする事が起こります。
つまり、日経平均は実体以上に下げやすい商品なのです。
ちなみに、7月2日の会員向けオンラインサポートSNSでは、僕はこう述べました。
‘投資タームを2か月と考えるなら、拾い時です。1か月でもそうだと思います。1週間と考えるなら、イーブン。1日と考えるなら今週は危険です’
一週間後に米中は関税をまずは掛け合う。それがわかるまでは下げる。その後、相場は7月2日である今の水準程度に戻す、と考えていたのです。
では、この先どうなるでしょうか。
目先、円安が進む可能性が強まっていますので、冷静な投資家がさらに上値を探る動きになってくると思います。
では、また次回。