昨年から今年にかけての年末年始、英国に滞在しました。
ブレクジット直前の英国の様子を、みておきたかったのです。
かなり意外なことに、皆、普通に、のんびり暮らしていました。
株式市場をみてみると、やはりのんびりしているように見えます。
欧州の株式指標で、STOXX50という指数があります。
これは、米国だとSP500、日本だとTOPIXに相当する、全体をみる指数で、恐怖指数VSTOXXも発表されています。世界的に株価が下落した昨年10月以降の動きをみてみましょう。
これを見る限り、市場は安心しているように見えますが、楽観しすぎなようにも見えます。
たとえば、仮に合意ない離脱になる場合、英国人は今までのように自由にEUを移動できなくなります。
フランスとの間で高速鉄道ユーロスターが走っていますが、自分のパスポートだけではなく、ペットのパスポートも必要になります。
英国の運転免許証もEUでは無効になります。
英国の携帯電話は、EU内での国際ローミングが有料になるでしょう。
こんな事もあって、昨年は英国ではアイルランドのパスポートを申請することがはやっていました。
英国北部(特にスコットランド)に住む人は、アイルランドの血を引く人も多く、そういった人はアイルランドのパスポートを取得することができるのです。
親族にアイルランド人がいれば、それでよいのですから、該当する人はおおいでしょう。特に北部アイルランド地域の人は全員アイルランドのパスポートを持つことができます。
アイルランドはEU加盟国ですから、EUを自由に移動できるんですね。英国とアイルランドの二つのパスポートを持つことになりますが、それは問題がないそうです。
英国議会は、22時には閉会するので、日本時間では16日朝の7時には、結果が出ているということになるでしょう.
仮に採決が失敗し否決された場合、おそらく、今後の流れが詳しくニュースされると思いますが、21日の間に英国政府は代替案を考え、まとめ上げる必要があります。
さぁ、どうなるのか、見ものだと思いますが、少なくとも、株式市場は楽観的に見ているようなので、合意のある離脱(orderly exit)になると読んでいるようです。
では、また次回