過去2回、自己資金のおけるトレードサイズの割合を最適化する数式を紹介しました。
先週は、勝負するべきではない時を見極めの一つの考え方のアウトプットにも使える事をお伝えしました.
こうした内容と密接なのですが、
今回は、運と実力の相違をお伝えします。
勝負に、トレードに、投資に、勝つには、
「 勝負する時は勝負し、負けそうなとき(つまり勝つ期待値が低いとき)は、最初から勝負しない」
のが理想です。
勝負しない時は、最初から勝負しないのがベストです。
しかし、現実には、勝負を既に行っており(この場合、既に投資を行ってしまった)、負けが目立ち始めた時に、ようやく(やるべきではない勝負をしてしまった事に)気が付くことが多いはずです。
この時点でなお、勝負を続けるのは、まだ勝つ見込みが十分ある場合に限定されますが、負けている最中にこうした判断ができるようになるには、冷静沈着になれることが大前提です。
そうしたことを簡単にすませる良い方法は、 なんらかの計算をもとに、数字で示された結果 をみて、判断することでしょう。
勝負している最中にせよ、勝負する前にせよ、進むか、止めるか、その判断には、こう思う、という思いこみだけではいけません。
そうして、その数字=指標 X と、実際の判断Y 、そして結果 Z を自分の中で整理することです。
<指標Xは、(あなたの)判断結果Y によって、 Z をもたらせた>
これを多数繰り返すと、経験値が定式化されやすくなります。
Xは、数字です.多くの場合、指標になるものであり、期待値計算をしその結果を出すことを伴うでしょう。
Yは、基本的にXで機械的に判断できる単純なルールです。
Zは、投資の場合、損得でプラス、もしくはマイナスの数字になります。
XもYも間違えているのに、Zだけはたまたま良かったこと、も時々起こります。
いわゆる運です。
しかし、なんども繰り返すと、XとYが正しくなければ、Zを良い成績にすることができないことがわかってきます。
XとYを正しくすること。これが実力がある、ということになりましょう。
機関投資家やプロ投資家は、こうしたルールXを、過去うまくやれたかどうかを必ずシミュレーションして、確認してから実際に運用に入ります。
こうした検証をせずに(あるいは検証結果をみせずに)、根拠なくおれ様のやりかたは正しいのだ、という主張をみたら、まずは怪しいと受け取ってよいでしょう。