相場の大きな下げと頻度を計算してみる(魔術師 奥村)

本日、3月25日は、東証は終値ベースで今年最大の下げを記録しました。下げ幅は650円安。リターンでいうと、-3.01%でした.

欧州ユーロ圏のPMI速報値が急低下し、特に欧州の景気を引っ張ってきた独の指数は4年ぶりに景気縮小を示したことに嫌気してNYが週末に下げ、それを受けて日本も下げたものです。

週末の日経先物市場はシカゴで大きく下げたので、先週の段階で、25日の下げは予想できた範囲だったと言えます。

(注)
PMI指数(Purchasing Managers’ Index)は、製造業の購買担当者へのアンケートで
(受注残、価格、購買数量など)調査し、指数化したものです。
製造業の購買担当者は、製品の需要や取引先動向を精査して仕入れするので、今後の景気動向を占う「先行指標」とされています。GDPなどのマクロ指標より速報性が高いためよく引用されます。

下げた理由はこのくらいにしておいて、

この日まで、東証は19067営業日の相場を運営していましたが、その中では下落率順位としては、261位です。

こうした下落が起こる確率は、実は計算することができます。

日経平均ベースでは、この日まで日次リターンを計算すると、全営業日の平均ではほぼ0%です.

この平均リターンと、標準偏差を用いて、エクセルの関数を使うと、

-3.01%より大きな下げが起こる確率は、0.45%と計算できます。

0.45%を1で割ると頻度が計算できます。

1/223=0.45%ですから、つまりは、223日に1回の頻度でこの程度の下げが現れます。

ほぼ1年に1回は、こうした日が来るんですね。

この日を超える下げ(率)を記録した日の数を、2011年以降、年別に並べてみました。

2011年以降の下落一覧

 

 

 

 

 

 

2011年以降で今回を超えるワースト記録は今回を入れて39回起こりました。

この表には下落幅は記載していませんが、

最大は2011年3月15 日の-10.5%の下げ(-908

円)、

39回の平均は、-0.0434%ですので、これは日経平均2万1千円に対しては 910円の下げということになります。

ちなみに、千円を超える下げは、2011年以降は3回しかありません。
(一円単位四捨五入)

2016/6/24 -1184円
2013/5/23 -1057円
2018/2/6 -1021円

要するに、今日、3月25日の下げは、大きなものではあったけれど、ヒヤリとするほどでもない。

ヒヤリとすべきななのは900円を超えるような下げである、という事がわかると思います。

 

これは、要するに、900円を超えたら、買いシグナルだよ、という言い換えもできますので、記憶に入れておくとよいでしょう。今日はあと少しでした。。。。