8月に入り、日経平均は21000を割りこんで、それが継続しています。
でも、この価格以下にはならないという値段が存在します。
まずはチャートをご覧ください。
(8/19月、前場1000時点までのチャート)
ここから、上記チャートの説明をします。
昔から信じられている、最低限の価値の尺度というものがあります。
これ以下には、理論的になるはずがない、株価、と解釈されています。
最低でも、この株価を割ることはないだろう、という指標ですね。
株価純資産倍率,PBRです。
純資産とは、資産から負債を引いたものです。
人に例えると、全財産を貨幣価値に置き換えて資産とし、全借金=負債を引いたもの、これが人が持つ純資産となります。
今、その人が死んだときに残るお金、ですね。
企業の場合も、同様です。純資産は、今倒産した時に残るお金、です。
これが企業の純資産の総額ですが、発行済み株式数で割って、一株当たりの価値であらわすと、株式価格になります。
この企業が、今後なにもせずに、今倒産した時の価値ですから、解散価値ともいいます。
あくまでも、会計の机上の計算ではありますが、株価をみるときに、重要な指標、尺度になります。
2019年8月16日の段階で、日経平均採用銘柄、全225社を一つの会社とみたてて、純資産を合計し、計算上の発行済み株式数で除して解散価値を試算すると、一株あたり20216円でした。
日経平均は、これ以下にはならないという事になります。
ここを最低ラインとしてみた場合、日経平均がこの8月にどういった推移をしているか、みたものが、冒頭に提示したチャートです。
市場は、どんなに下げても、このラインを死守するように動いている事がわかります。
ただし、ザラバの中では、瞬間の勢いがあるので、このラインを割ったことが2度ありました。
この瞬間に惑わされてはいけません。
青い矢印で描いたように、下に下がっては跳ね返されているラインなのです。
引け値ベースでは、ここを割って株価が付くことはまずない、と考えてよい、市場が死守しているラインなのですね。
相場を見るとき、気を付けて、目に見えないバリアがあって跳ね返されると考えて、チャートをみておくと良いと思います。