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2019年の相場をふり返る (魔術師 奥村)

2019年も年末になりました。

今年1年の相場を振り返ってみましょう。
一気に説明したいので、少し長いですが、おつきあいください。

今年の相場をひとことでいうと、「米中」。

昨年の、特に10月以降、相場は大きく下落し始めたのは、米国が仕掛けた中国に対する貿易戦争の行方が
心配の種になったからです。

それまでは、実に順風でした。

その心配は今年の正月にピークとなり、その後、GWまでに回復したもののの、GW後には再び下落、秋までは雲行きの怪しい相場となっていました。

この間、トランプ大統領の一句一言が市場の、’心配’と’ぬか喜び’となって、揺れ動いていたのは明白です。その間の株式市場をみてみましょう。

 

 

 

 

 

 

このグラフは、日経平均だけを眺めたものですが、米国主導の相場である以上、まずは米国の動きを見るのが、筋というものでしょう。

米国の金利を合わせてみてみます。

 

 

 

 

 

 

 

米金利と米株には、明確な関係があるような、ないような、わかりにくいグラフですね。

このようなとき、変化の数が少ない方に合わせてまとめるのがプロです。

(次元の低いもので話をまとめる、ということであり、数学でいう因数分解と同じ考え方です.)

変化の多い株ではなく、変化の少ない金利に注目するのです。

とすると、期間を2つにわけて考えると、わかりやすいと思います。

9月以前と、9月以降.

9月までは、金利は一本調子に下がった。

9月以降は、反転、上がり始めた。

では、9月には何があったでしょう。

FOMCです。

FOMCは、米国の金利を決めるコミッティです。

9月は、米国の金利が、3回連続下がる事が決定的になった時期でした。

その後、これ以上は下がらぬ事を市場は察知して、金利は上がった。

金利が上がると、株式市場は下がるのですが、米国の現状は、むしろ、金利がこれ以上下がらない事がわかった事で、不透明感がなくなり踏ん切りがつき、株式市場には良い影響が出たと言ったところでしょう。

これは重要な事ですが、望ましい、望ましくないに関わらず、ある結果が出ると、
不透明感が払しょくできるので、市場には良い影響が起こります。

典型は選挙でしょう。与党が勝とうが負けようが、結果が出る事が重要であり、それによって不透明感がなくなるのです。

日本の株式相場は、今年どうであったか、再度見てみましょう。

日経平均とPERです。

PERは、説明するとするだけ、訳がわからなくなりがちなので、最も簡単な理解をしておきましょう。

気運です。

センチメントともいいます。

市場参加者(つまち、株を買ったり売ったりしている、あなた、そして、私、を含みます)の、買いたいと思う、気持ちの大きさです。

株価は、今年度の企業の稼ぎと、気運を掛けた値とされます。

 

 

 

 

 

 

このグラフをよくみてください。

日経平均も、気運であるPERも、この一年間、全く同じ動きをしています。

これを見る限り、企業の稼ぎ

はほとんど見通しが変わっていないにも関わらず、気運だけが上下したため、株価が変化してきた1年であったといえましょう。

では、気運が大きく変わったのはなぜかというと、やはり、9月に変化が起こっています。

明らかにFOMCです。

米国の金利政策が、日本の機運を好感方向に変化させ、株価を上げた、ということなのです。

これを確認するには、米国金利と日経平均のPERという、およそ同時には比較しない2つのグラフを一つでみてみると、良く分かります。

さっそく、米国金利と日経平均のPEの関係をみてみます。

 

 

 

 

 

いかがでしょう。

恐ろしく明確に関係が出ますね。

今年は、9月に相場の底をつけました。

それが反転して上昇に転じたのは9月であり、FOMCなのです。

では、年末まで、これだけ一本調子で株式相場を上げるほどのエネルギーは、FOMCだけだったのでしょうか。

今年は、米中貿易戦争の第一段階が解決したというのは、大きな別のエネルギーだったでしょう。

ブレクジットの合意ある離脱への第一歩である英国選挙の結果もプラスに働いたでしょう。

良く言われるのは、余りに勢いよく上がったのでリバウンドで下げるに違いないということです。

多くの投資家は、もう日経平均は上昇しきっており、これ以上の上昇余地はない。むしろいかなるきっかけであれ、一気に下げて調整するだろう。だから、今後の下落を見込んで逆張りするのが正解だ、と思っています。

その証拠に、下げを期待する売りから入る戦略として、ETFのダブルインバースのポジションが急拡大しています(12/19時点)。

しかし、PERはどんどん上げてきているのですから、気運は良い。これが相場を主導するエネルギーである事を忘れてはいけません。

弱気/強気 双方が入り乱れるのが、健全な相場ですから、むしろ、弱気の人がいてよいのです。

私が開発した、株式市場のリスクとリターンを計測してチャート上に示すトワイライトゾーンというものがあり、まだ株式版はβ版ですが、それを少しだけ、お見せします。

このチャートは、私独自の、現代投資理論に従ったリスクとリターンをチャート上に描画する(おそらく唯一の)手法です。

 

 

 

 

 

 

ゾーン+、ゾーン-の二つの平行な線が、この幅が市場のリスクの大きさを示します(OK zone)。
Okゾーンは、定期的に市場のリスクに応じて広がったり狭まったりします。株価がこの中に納まると正常、上に抜けると買い、下に抜けると売りのシグナルです。

下のバーグラフは、その時のリスクに対するリターンの比で、これが大きくなるとトレードタイミングです(OKレシオ)。

詳しくは何かの時に紹介します。

9月以降は、買いのシグナルがきれいに何度も出てますね。

今はゾーンの中に納まっています。

つまり、適正です。

今の相場は、これ以上強気にはなりずらいと思うのは仕方ないとしても、弱気でいる必要はないと見ています。

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