自我のある市場へ(魔術師 奥村)

こんにちは。
米国のシリコンバレー、ニューヨーク、ワシントンDCと回って、マイアミにやってきました。

温暖な地域で、キューバからの移民がおおく、英語よりもスペイン語をよく聞きます。
ここから船に乗って、カリブ海、パナマへと移動に入りますが、船上ではネットが衛星通信に限られるので遅いようです。

ケイマン諸島やキューバなど、陸や島に立ち寄るので、その時にまとめてネットを使えるかなぁ、、と思います。

さて、10月末のブログ冒頭で10月の株式相場は劣悪でしたと書きました。

最悪、と書きたかったのですが、劣悪と書いた、それにはわけがあります。

『今が最悪の状態、と言える間は、まだ最悪の状態ではない』 ウイリアム・シェイクスピア

という名言があるためです。
最悪と書くと、シェークスピアによると、その下にもまだ下があり、その状態においてさえ、さらにまだ下がある、という事になる。そうなって欲しくなかった、、ということです。

相場を1年単位で見てみると、2011年3.11がそうでした。3.11につけた下値8227円のあと、まだ「下」が年末にやってきました。円高が進み、11月に日経平均は8125円になったのです。2011年の日経平均の水準を確認する意味を含めて、確認してみましょう。

図1 2011年の日経平均 (各種資料よりTrioAM作成)

他にもこのような年は沢山ありますが、今年はどうなるでしょうか?

今年の推移を、NYダウと比較して指数化してみてみます。年初を100としました(11月13日引けまで).

図2 2018年の日経平均とNYダウ  (11月13日まで,TrioAM作成)

ボーッと眺めると、日経平均も、NYダウと同じ時期に同じように上下しているし、形も同じなので、同じ動きかなぁと思えます。

では、こんどは、よーく見てください。このような傾向があるはずです。

(1)米国が落ちるときに、日本も落ちるが、日本が米国より落ちる
(2)米国が上がるときに、日本も上がるが、米国が日本より上がる
(3) (1)(2)の例外の時期があり、時々日本が一気に過去の下げを取り戻すように上げる時がある。今年だと4月、9月が該当する。

(3)のパターンは、(1)がしばらく継続したあと、必ず起きていますね。しばらく、というのは、おおむね2か月程度です。

現時点では、10月以降、ずっと(1)のパターンの最中にいます。
11月も、(1)が続いています。

 

とすると、(3)のような過去を取り戻す上げが、12月に起きてもおかしくはない、とも読み取れますね。

さて、昨日の下げは、NY発のものでしたが、東証は後場の後半に入り、かなり挽回して上げてきました。

米国は理由があって下げた、日本が米国につきあって同じだけ下げるのはおかしいだろう、と理屈で考えきちんと行動することが、市場としても自我が確立できる動きです。

この状況を見る限り、今後の相場には期待が持てる、そう思いました。

では、また次回お会いしましょう。