FXと株はどちらが儲かりやすいか (魔術師 奥村)

投資、言い換えるならば売買を行う金融商品として、代表的な原資産は、株だと思います。近年は、個人投資家を中心にFXや暗号通貨もメジャーになってきました。

株の場合、古くからある信用取引、指数先物オプション、個別株の先物オプションがあります。

FXの場合、FXそのものが先物取引なのですが、さらなる派生資産として、通貨スワップ、バイナリオプションなどがあります。

ここでは、株の代表選手として日経平均、FXの代表選手としてドル円に登場してもらい、過去のリスクとリターンの関係を検証してゆきます。

まずは、FXに登場してもらいましょう。

ドル円レートは、明治政府による円誕生時から存在しています。1871年の時です。

当時 1ドル=1円、固定レートでした。今から考えると驚くべきレートですが、戦後の1円と全く違う通貨と考えると説明がつきます。

さて、ドル円相場が変動相場制になったのは1973年です。

私が日次データとしてドル円を見ることができるのは、情報ベンダーが提供している1988年3月からですので、それ以降で見てゆきます。

ある日のレートと、その翌日のレートに注目します。たとえば、所有する最も古い日次レートは、こうです。

1988年3月3日 129.10円
1988年3月4日 128.58円

ある日に、1ドルという商品を129.1円で買い、翌日に128.58円で売った。

そのリターンは、 (128.58 – 129.19)/129.10 = -0.4%
です。これが、3月4日のリターンになります。

このように、毎日のドル円レートは、リターンに変換できます。

これを、1988年3月から、2020年1月10日まで毎日計算すると、8371営業日のリターンが計算できます。

一日の平均リターンは、+0.000215 %でした。

同じ事を株にも当てはめてゆきます。
条件を同じくするために、期日を合わせましょう。

1988年3月3日の日経平均は、25591.31円でした。
1988年3月4日の日経平均は、25615.62円でした。

3月4日のリターンは、+ 0.075%でした。

これを、1988年3月から2020年1月10日まで毎日計算すると、7854営業日のリターンが計算できます。

一日の平均リターンは、+1.308%でした。

平均だけで比べると、

FX 0.075 %
に対し、
株 1.308 %ですので、

株が17.41倍儲かりやすい、という事になりますね。

これだけで見ると、

株の方がFXより圧倒的に有利である、

と結論づけられます。

実際は、毎日の変化の大きさをトレードでとってゆく方が稼ぎやすいので、変化の大きさも考慮にいれる必要があります。

それは、また、別の機会に紹介します。